少し前の話になりますが、パリで出張業務を終えた翌日の7月17日土曜日、2人の画家に縁のあるパリ郊外の土地を訪ねました。
まず1つ目は、ジャン・クロード・モネが後半生を過ごした家のある、ジヴェルニー(Giverny)。パリの西約70km、セーヌ川 が近くを流れるこの小さな村にモネは43歳のときに移り住み、生涯を終えました。今ではすっかり世界的な観光地となっていますが、家はモネが暮らした頃そのままに家具やキッチン道具に至るまで保存されています。圧巻はモネが残した浮世絵のコレクション。喜多川歌麿や葛飾北斎のものが、壁に所狭しと飾られていました。
ただ、何といっても見逃せないのは蓮池。水面に浮かぶ睡蓮、しだれ柳、橋。この池をモチーフにして、名画「睡蓮」は描かれたのでした。
僕が訪ねたのは午前中10時頃。きっと時間帯によって刻々と表情を変えていくのでしょう。機会があれば次は夕方頃に訪ねてみたいと思ったのでした。
そして2つ目は、炎の画家ヴィンセント・ファン・ゴッホが自らその命を絶った地、オーヴェル・シュル・オワーズ(Auvers-sur-Oise)。パリの北約30kmにある村です。
特に印象に残った場所はないのですが、2箇所紹介したいと思います。左がラブーの宿屋。ここでゴッホは最期の数ヶ月を過ごし、そして息を引き取ったそうです。右は、ゴッホ、そして生涯に渡って彼を支え続けた弟テオが眠る墓。2人が安眠するようにと全体が蔦で覆われていますが、今では観光客が絶えない場所となりました。画家として不遇のまま人生を終えた彼が今突然目を覚ましたら・・・、なんてホラーなことは考えもしませんが、人間後生評価がどうなるか分からないものです。
ということで、美術の素養が全くもって低い僕ですが、偉大な画家2人の足跡が色濃く残る地を訪ね、少しは感化された・・・、はず。というかそう願いたい。もう少し真面目に美術館巡りもするべきでしょうか。